うねび内科Blog

むかし昔?いや少し前

前回のブログで、インフルエンザキットの不足の話をお知らせしました。

今は、インフルエンザの診断には、

インフルエンザの抗原キットを使いますが、

僕が医師になった平成4年には、インフルエンザのキットはありませんでした。


キットができたのが平成11年なので、

この年に僕は大阪府枚方市の星ヶ丘厚生年金病院から、

橿原市の平成記念病院に転勤した時でした。


この頃は、平成記念病院でも、

発熱患者さんにインフルエンザを疑った場合、

抗原ではなく採血をして抗体を調べて診断をしていました。


結果が返ってくる1週間後にインフルエンザとわかっても、

患者さんも、すでに熱が下がっていることがほとんどでした。

それから2年後に、タミフルというインフルエンザの薬ができました。

キットやタミフルができる前は、冬に発熱があり病院を受診して、

診察した医師がインフルエンザと診断したらインフルエンザ、

風邪といえば風邪の診断で、ずいぶん今とは違う時代でした。


このあと、冬場の腸炎ウィルスがノロウィルスと命名されたり、

今ではよく耳にするRSウィルスも診断キットができたり、

今では当たり前のことが、

この30年の進歩なのです。